滝山コミューン1974

滝山コミューン一九七四

滝山コミューン一九七四

いつぞやの朝日新聞の書評(たしか北田暁大さんだったような)にも出ていて、結構評判になっているので野次馬的に購入。ほぼ佐藤友哉とおない歳の自分にとっては、いままで知らない世界だった。というか、とてもこわい。自分のせいで確実にクズ班にしてしまいます(笑)全共闘時代の「終わりなき反省」が小学校でさえ行われていて。しかも、その班制度は軍隊から来ているものだったりして、戦中と戦後世代とのあるしゅの連続性なんかも垣間見える一方で、戦中世代の先生は戦後生まれの若手の先生に対してなんとも注意しづらい雰囲気があったのでは、とか。それに、ストがあたりまえのように行われていて、電車が停まるとかがけっこう普通であったということなんかもちょっとおどろく。この事例の一般性はともかくおいておくとして、全共闘の敗北が実はこんなところまで浸透していたよ、という断絶ではなく、その連続性に注目したおもしろい読みもの。