自由に生きるとはどういうことか

 かなり流して読了。全体的にざっくりしすぎではあるが、80年代に消費社会論的お気楽さをもってくるのではなく、尾崎とか悩める青年を描こうとした態度はなかなか。
 最終章の「創造のエートス」のはなしは、稲葉さんが『モダクル』で言ってたこと、つまり物語の消費者ではなく、作り手(創造者)の表現行為とそれにともなう公共性(市場的な)の可能性に、近いところがあるんだろうな、と思ったり。とはいえ、『自由に』の方が、ずいぶんと「主体的」なイメージは強かったけども……。
 それにつけても「未来」を語ることはむずいのう……。
・ 追記
 書き忘れてたけど、多くの戦後社会論にもれず、かなり男の子の自由についてのおはなしです。